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歯周病と全身疾患 (4)早産と低体重児出産

歯周病が招く低体重児出産 その原因と予防法について

早産・低体重児出産の定義

「早産」は妊娠 24 週目以降、37 週未満の出産のことであり、
「低体重児出産」は体重2500g 未満の出生児のことです。

1996 年、アメリカの研究報告で「歯周病は早産の危険因子の1つ」という発表がありました。
ある基準以上の歯周病がみられた妊婦は、早産あるいは低体重児出産に対する危険率が 7.5 倍高かったことが報告されています。

なぜ歯周病とお腹の赤ちゃんが関係するのか?

陣痛は子宮収縮作用のある「プロスタグランジン」という物質の分泌が高まって起きます。この「プロスタグランジン」の分泌を促すのが炎症により増える生理活性物質の「サイトカイン」です。


重度の歯周病があると同じメカニズムが起こります!
歯周病により炎症が広がると、免疫のバランスが崩れます。すると免疫を担当する細胞から「サイトカイン」という情報伝達物質が出されます。サイトカインはプロスタグランジンの分泌を促進するため、分娩時と同じように子宮の収縮が促されて、早産が引き起こされてしまうのです。

妊婦の胎内では血中サイトカイン濃度は出産のゴーサインとみなされるわけですね。このため十分に成長していない状態で赤ちゃんを産む早産・低胎児出産に繋がるのです。

妊娠中は歯周病になりやすい

妊娠中はつわりによって、歯磨きが不十分だったり食事が不規則になったりしますね。その上、胎盤で作られるホルモンが歯周病菌を増殖しやすくするため、歯周病が悪化しやすいと言われています。

歯周病は早産による低体重児出産のリスクになるだけでなく、歯周病にもかかりやすくなるのです。
低体重児出産には様々なリスクがあります。低体重児の特長として、呼吸がうまく出来なかったり、脳に障害があったり、感染に対する抵抗力が弱い、栄養を摂ることが難しい等様々です。

このリスクが新生児死亡の原因となったり、新生児の成長を妨げたりするのです。

妊娠する前から定期検診を受けて、歯周病や虫歯を治療しておくことがとても重要になってきます。生まれてくるお子さんのためにも、日頃の口腔ケアを意識することが非常に大切です。